DJAIKO62のアート噺

東京都内&京都の美術館で開催中の特別展・アート展について、インスタ記事としてあげたものをまとめています。

【展】フランスの風景 樹をめぐる物語 コローからモネ、ピサロ、マティスまで@東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館

 学芸員DJのDJAIKO62です。東京&関西を中心に開催中の特別展・アート展・美術展のレビューを書かせていただいています。いつもご覧いただきありがとうございます。

 

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今日は東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館で2016年4月16日から6月26日まで開催の特別展「フランスの風景 樹をめぐる物語」をご紹介です。

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ポスターを見てもわかるように、広大なフランスの風景、マイナスイオンが絵から漂ってきそうな雰囲気すらあります。新宿の高層ビル42階に居ることを一瞬忘れさせてくれますよ。

「コローからモネ、ピサロマティスまで」とあるように、「樹木」をテーマに、印象派を中心とするフランス近代風景画の進展を約110点の展示で堪能できます。

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「樹木」がイメージさせるもの。

樹木には季節ごとの表情がありますよね、新芽、新緑、紅葉、落葉…その繰り返しは人間の一生にたとえたり生まれ変わりのシンボルとして、魂が宿るご神木のような存在としても考えられたそうです。ただ、フランスでは神話や人々の生活を描いたものがメインで、風景画は絵の分野としての価値はそう高くはありませんでした。描かれたとしてもあくまでも「背景」扱いです。

 

ロマン派、バルビゾン派

19世紀のはじめにおこったロマン派、そのころ樹木が絵のテーマのひとつとして描かれるように。さらに19世紀中ごろさらにその自然を大切に主役として描こうとしたのがバルビゾン派。村の名前なのですが、1830年頃から多くの画家が集まり、近くのフォンテーヌブローの森の景色を描いたそうです。自然の風景が人気を呼ぶようになったのは町の人口の増加から。旅番組やインスタの写真を見て普段の忙しい生活や街の喧騒から逃げ出したくなるような気持ちになるのは今も昔も変わりませんね。

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↑≪右:シャルル=アンリ・ペルソン ラ・モールの引き馬 制作年不詳≫

 

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↑≪真ん中:フェリックス・ヴァロットン オンフルールの眺め、朝 1912年≫ヴァロットンは屋外でスケッチ、写真なども用いて、アトリエの中で独自の風景画を描きました。

 

主題が変われば描き方、作品を完成させる過程、描く者、絵を構成する要素など「流れ」に逆らったり新しいものを試みようとする挑戦がなされるものです。

「樹木」「風景」をテーマに、印象派、新印象派、象徴派、フォーヴ…と大きな流れを辿るように作品を楽しむことができますよ。 

 

※ 展示室内の写真はすべて内覧会時に特別に許可をいただいて撮影したものです。

 

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