【展】京都国立博物館開館120周年記念 特別展覧会 国宝
学芸員DJのDJAIKO62です。東京&関西を中心に開催中の特別展・アート展・美術展のレビューを書かせていただいています。
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「秋」「京都」と言えば「紅葉」、「2017秋の京都」にはさらに「国宝展」がある!
ですよね(^_^)!「できればちょっと涼しくて~、晴れてて~、紅葉もきれいで~、人も少ないといいな~」なんて考えていると時期を逃してしまうんですが、今年京都の秋には見ておくべき特別展覧会「国宝」があります。しかも2週間ごとに部分的に展示替えがあるので私の周りではすでに前売り券を4期分購入して待ち構えている!というくらいの方もたくさんおられました。時には入場制限がかかったり入り口までの待ち時間が発生したりと、確かに混んではいるのですが、美術館内の活気は嫌いじゃないです。「日本にはこれだけの国宝があるんだ!」と歴史や文化背景にも思いをはせる時間ってとても貴重だと思います。
2期開催中!
2017年10月17日からは国宝展の第二期がスタートしました。私も初日の午前中に早速行ってきました。今期はやはり「曜変天目」をお目当てに来られている方も多いのだと思います。日本に3点しか現存しないという天目茶碗の最上級のものが「曜変天目」。今回は龍光院所蔵の「曜変天目」が見られます。想像していたよりも小さなディスプレイで、360度歩を進めながらじっくり鑑賞できます。
展示替えについて
https://www.instagram.com/p/BaWos-QAK_-/
↑平成知新館の前の写真をインスタに上げました。クリックしただけではリンクやいいねにはなりませんので気楽にご覧ください。
こちらにも書いたんですが、「どこがどれだけ展示替えされたか」については、出品一覧を入り口近くでもらい、その展示期間とにらめっこしながらが一番手っ取り早いです。全期を通してよく耳にする話題の出展と言えば「曜変天目」や「火焔型土器」「漢委奴国王の金印」「国宝第一号の普賢菩薩像」などなど上げたらきりがありませんが、2期で印象に残ったのは「曜変天目」はもちろん、空海直筆の「最澄」という文字にも静かに感動しました。
京都国立博物館と国宝
京都国立博物館が開館したの1897年のこと(当時は帝国京都博物館)、その1か月後に文化財保護のルールが整えられる中初めて「国宝」という言葉が使われました。ともに120年という節目を迎える今だからこそ叶う贅沢な特別展です。記憶に新しいところでは2014年東京国立博物館で開催された「国宝展」でしょうか。京都での開催は41年ぶりとなります。現在国宝に指定される美術工芸品は885点です。その約4分の1にあたる200件が4期に分けて公開されます。通常特別展のメインとして1点見られる機会があるか無いかのものが勢ぞろいなのでじっくり見ているとかなり体力を使うなぁという印象です。私は1期、2期ともに2時間ほどの時間をかけて周りました。1期は内覧会で、また2期も待ち時間0分でタイミングよく入れたのですが、どうしても先頭で間近で見たい!という作品は並ばなくてはなりませんし、時間には余裕をもって出かけましょう。
京都国立博物館の底力
こちらには考古、彫刻、絵画(仏画、絵巻物・肖像画、中世絵画、近世絵画、中国絵画)、書籍、染織、金工、漆工、陶磁の12ジャンルを支える学芸員が居ます。その学芸員が専門の知識を結集させて、プロだからこその着想や視点で展示室を夢の空間にしています。国宝を集めて展示しているだけではない、そこには「こんな風に一つの空間を作ってみたい」という強い意志があることを意識して見てみてください。雪舟の国宝全6点が1室で展示(10/22まで)なんていうのも贅沢ですよね。
あっという間にたつ2週間、思い立ったが吉日!でぜひ京都の国宝展にお出かけください。
京都国立博物館開館120周年記念 特別展覧会「国宝」
2017年10月3日~11月26日(48日間)
http://www.kyohaku.go.jp/jp/
DJAIKO62(学芸員DJ)
2016年4月よりαステーションFM京都にて生放送担当中!月&火曜の16時~18時、Kyoto Air Loungeです。radikoプレミアムで全国からお聴きいただけます♪
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