DJAIKO62のアート噺

東京都内&京都の美術館で開催中の特別展・アート展について、インスタ記事としてあげたものをまとめています。

【展】ブリヂストン美術館 Paris、パリ、巴里 ─ 日本人が描く 1900–1945

ブリヂストン美術館で3月23日から開催中のテーマ展、
「Paris、パリ、巴里 ─ 日本人が描く 1900–1945」
内覧会&ギャラリートークに参加してきました!

 

 

今回のテーマ展は展示替えがあり前期後期両方見て計40点。

タイトルにもあるように日本人がパリで描いた作品が並びます。

35点はブリヂストン美術館石橋美術館所蔵のもの、

そして、5点は関連する作品が他の美術館や博物館などからおでましです。

 

 

第1章、第2章とわかれて2つの部屋の展示構成。

1章ではパリ万博から第一次世界大戦までの1900~1914年、

2章では1918~1945の作品が並びます。

 

 

まずは第1章から。

教科書でもよく目にされたでしょう、黒田清輝

そもそもは法律を勉強するために渡仏したのですがその後画家に。

明治29年に現在の東京藝術大学美術学部西洋学科の指導者となり、

かつて自分が居たフランスパリへ、卒業生たちを積極的に送り込むようになったそうです。

西洋美術をいかに学んだかがわかる第1章。

見どころはたくさんあるんですが、読書"Woman Reading"もそのひとつ。

東京国立博物館から貸し出されている浅井忠の"読書"と、

和田英作の"読書"が並ぶのは数年ぶりとのこと。

同じモデルを描いた作品です。並んで見られるのは展示替えの都合から5月3日まで。

 

 

そして第2章、藤田嗣治ほど広く一般的に知られた画家もいないのではないでしょうか?

特別展なんかもよくおこなわれている印象があります。

その当時、パリは「勉強するところ」だったのですが、

藤田はパリで東洋と西洋の融合や自分のスタイルを作りたい!と「勝負をした」人だそう。

乳白色の下地に日本画の筆(面相筆)で描く様式はパリ画壇でも話題になりました。

 

パリを絶対的にいいもの!として吸収するだけではなく、

「フランスには芸術がない。」とか「パリは肌に合わない。」と

批判的に見ながらもパリで自己の個性と向き合い、

結果パリでの生活が作風に影響をもたらした画家も。

小出楢重坂本繁二郎がそうなんですが、

帰国後の作品がどう変化したのか、解説もありますのでご自身の目で確かめてみてください。

 

 

コレクション展示もたっぷり楽しめます。

ギャラリートークもとっても面白いのでお時間が合えばぜひ参加してみてください。

作品たちをもっと身近に感じることができると思いますよ。

 

会期は2013年3月23日~6月9日まで。

ブリヂストン美術館公式サイトは→【こちら

 

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