日本橋タカシマヤ8階ホール 魅惑の赤、きらめく金彩 加賀赤絵展
ここの特別展はほんといつ来てもとっても見ごたえがあるんですよ。
どんな人が特別展を企画しているんだろうなぁといつも思う。
今回はこちら。「魅惑の赤、きらめく金彩 加賀赤絵展」です。
中国との交流、貿易を通じて日本に入ってきた陶磁器の名品。
大名、大商人、茶人たちも憧れ、特に赤絵は華やかで魅了された人が多かったそうです。
加賀藩は江戸時代後期に京都から名工を招き中国赤絵の写しなどを作らせようとし、
そのうち独自の作風や技術が生み出されるに至ったと解説にありました。
さらに、幕末に京都から永楽和全の金彩技術が伝わり、赤絵金彩が出現、
明治になると赤絵金彩の九谷焼は主力輸出品となり、
フィラデルフィアやパリの万博に出展、注目を集めブームとなったのだそうです。
今回は名品150点を見ることができます。
気の遠くなるような、「これってどうやって描き込んでいるんだろう」?という緻密さにびっくり。
平らなキャンバスでもきっととても難しい匠の技術が詰め込まれた芸術品です。
特に私が驚いたのが、碗の中にびっしりと書きこまれた字、細字です。
碗の中で絵の具が垂れないように、書き順を変え、特殊な字体で、
紙の上で練習に練習を重ね慎重に書くのだそうです。
ギャラリーの中で見られる15分ほどの映像があるのですが、
「どうやっているんだろう?」という過程を見ることができて興味深かったですよ。
時間に余裕をもってぜひこちらも見てほしいです。
そして、見ている中、携帯電話で写真を撮る「パシャ」という音が!
おや?と思って目をやると、なんと写真OKのコーナーが。
普段使いにしているところは到底想像ができませんでしたが、
こうやってテーブルセットにされたところを見ると優雅だなぁと。
2012年11月26日まで日本橋高島屋8階ホールにて開催です。
「魅惑の赤、きらめく金彩 加賀赤絵展」、ぜひどうぞ。