【展】古代アンデス文明展@国立科学博物館
学芸員DJのDJAIKO62です。東京&関西を中心に開催中の特別展・アート展・美術展のレビューを書かせていただいています。
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先日Instagramでもアップしましたが、古代アンデス文明展の内覧会へ行ってきました。上野の国立科学博物館です。
「かわいい!」
↑【土製のリャマ像 ペルー文化省・国立考古学人類学歴史学博物館】
非常に多くの人でにぎわった内覧会、みな口々に「かわいい!」と彫刻や装飾品、図柄をみて言います。
私もそうです。2~3頭身の人間、動物たち、目は大きくぱっちりとしていて、ゆるキャラのようなたたずまいなんです。時にそれは崇める象徴だったり、儀礼を形にしたもの、神の代理的存在として変身するための仮面…と使用用途は様々なんですが、文字を持たなかったアンデス文明特有のデザインとも言えるんだと思います。
↑首飾り。重そうですね!ずっしり!【金の胸飾り ペルー文化省・国立ブリューニング考古学博物館】
↑【ネコ科動物の毛皮を模した儀式用ケープ ペルー文化省・モチェ神殿群博物館】【ネコ科動物の足をかたどりメッキをほどこし他爪を付けた土製品 ペルー文化省・モチェ神殿群博物館】後方【儀式用ケープをまとった人間型超自然的存在の像が付いた土器の壺 ペルー文化省・国立考古学人類学歴史学博物館】
先史時代から16世紀のスペイン人侵略までの約15000年の期間、南北4000km、標高差4500mという広大な範囲で起こった文化の盛衰をコンパクトに表すことはなかなか難しいと思いますが、今展では9つの文化遺跡を時系列にそって宗教や文化、地域、政治という側面からまず触れ、スペインに征服される直前のチムー王国とインカ帝国の事、また、科学博物館らしくミイラや頭蓋骨からも検証しています。
↑プライバシーのためモザイクをかけていますが、女の子が見上げるほど大きな布。ミイラを包んでいた布だそうです。【刺繍マントペルー 文化省・国立考古学人類歴史学博物館】
#アンデスってなんです?
の答えにたどり着ける人は果たしてどのくらいいるんでしょうか?文字を持たない、腐食しない黄金の永遠性、生贄の儀式、ミイラとの生活…など、私たちが育ってきた身近な文化には無い発想や習慣に驚くとともに、トウモロコシにも宿ったという神の存在…と聞くと、日本の八百万の神の考え方にも通じるところがあるなぁとふと思ったりもしました。国を超え、時代を超えて、想像もしていなかった高度な文化文明が存在したことを「知る」という好奇心を存分に満たしてくれる機会かと思います。
イベント
2017/12/26には国立科学博物館の中庭にアルパカが登場予定だそう。公式サイトをぜひチェックしてください。
また、会期通してVRウユニ塩湖の体験コーナーも(500円)。
お得チケットやお土産
金曜土曜限定でペア2000円のお得なナイトチケットもお取り扱いがあるようです。一般・大学生は1600円なのでとってもお得ですよね。入場時間や条件などは公式サイトで確認をしてください。
↑もふもふ!
↑お土産も充実しています。私はアルパカ&ウールのあったかニットキャップをゲットしました。公式グッズとしてはラーメンのどんぶりや陶器のタンブラーなんかもありましたよ。
古代アンデス文明展
国立科学博物館
2017年10月21日(土)-2018年2月18日(日)
http://andes2017-2019.main.jp/andes_web/index.html
※ 展示室内の写真はすべて内覧会時に特別に許可をいただいて撮影したものです。転載や引用、また画像への直リンクやまとめサイトでの使用は一部・全体に関わらずお断りします。
上野エリアで美術展のはしごをするならこちらもチェック!レビュー書きました。
DJAIKO62(学芸員DJ)
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