DJAIKO62のアート噺

東京都内&京都の美術館で開催中の特別展・アート展について、インスタ記事としてあげたものをまとめています。

【展】奥村土牛 ―画業ひとすじ100年のあゆみ―@山種美術館

学芸員DJのDJAIKO62です。東京と関西で開催される特別展・美術展を中心にレビューしています。

 

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私も大好きな山種美術館で2016年5月22日まで開催の特別展「奥村土牛 ―画業ひとすじ100年のあゆみ―」に出かけてまいりました。今年会館50周年を迎える山種美術館は山﨑種二さんによるコレクションをもとに開館した日本画専門美術館です。奥村土牛の作品においては135点を所蔵、その中から土牛の人生をたどるように構成された72点を見られるこの館ならではの貴重な機会です。

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↑私が初めて山種美術館を訪れたのは2013年に開催された「特別展 小林古径 生誕130年記念 古径と土牛 」でした。

古径と土牛の関係は、梶田半古に入門した兄弟弟子といった間柄。梶田半古が亡くなった後も、土牛は兄弟子にあたる古径を心から尊敬し、慕い、絵に打ち込んだといいます。

 

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↑生前の奥村土牛先生とは現館長・山﨑妙子さんも交流があったそうです。

 

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↑ポスターにもなっている「醍醐の桜」は土牛の代表作の一つ。入り口を進むとこの絵がお出迎えしてくれます。83歳のころの作品。土牛が尊敬してやまない小林古径の7回忌の法要の帰りに京都へ行き、醍醐寺三宝院前の枝垂桜に感動、いつか描くことを決めたといいます。それから約10年後、昭和47年の桜の時期に再訪、制作された作品だそうです。

 

↓その「醍醐の桜」制作のために訪れた京都で目にした北山杉、こちらも作品になりました。y8

 

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↑かわいい!本当にかわいい!今展で私が一番好きな作品が右側の「枇杷と少女」です。画面隅にちょっと退屈そうな?恥ずかしがっている?そんな表情の少女が描かれていて気になります。

 

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↑写真みたいに見えませんか?鳴門という土牛70歳の時の作品です。渦潮に近づいて揺れる汽船から何十枚もスケッチ。立っているのもままならないほどの揺れの中、奥様に帯をつかんでもらってのことだったそう。一枚の絵に取り組む苦労や準備の壮絶さを感じられるエピソードです。

 

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↑気迫が伝わる作品「稽古」。栃錦と若い力士を描いてます。栃錦の引退興行の際には土牛も髷にはさみを入れているそうです。

 

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↑80歳を超えてなお、「毎日スケッチをすることとする。」と厳しく自分の絵に向き合う姿勢にただただ感動しました。

 

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↑土牛先生の絵にインスパイアされた今回の和菓子はこちら!私も毎回とっても楽しみにしています。心が躍りますね(^_^)♪抹茶セットでぜひ観賞後の話に花を咲かせてください☆

 

※ 展示室内の写真はすべて内覧会時に特別に許可をいただいて撮影したものです。

 

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