【展】シカゴ ウエストンコレクション 肉筆浮世絵-美の競艶 ~浮世絵師が描いた江戸美人100選~@上野の森美術館
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近年特別展でもフィーチャーされることの多い浮世絵ですが今回は上野の森美術館にて11月20日から2016年1月17日まで開催の「シカゴ ウエストンコレクション 肉筆浮世絵-美の競艶 ~浮世絵師が描いた江戸美人100選~」展を見てきました。
個人コレクション
ブリヂストン美術館や山種美術館、ワシントンのナショナルギャラリーなど財を成した個人が中心となり収集したアートというのはその人の目線や想い、また趣味嗜好が反映されているものが多くてぶれないので、テーマや技法が多岐にわたっていたとしてもどこか一貫性が感じられて個人的にとっても好きです。今展の肉筆浮世絵、美人画のコレクションはロジャー・ウェストンさんによるもの。
内覧会の時も来日をされていて、大阪・長野に続く巡回のため長くシカゴを離れている美人画たちを指して"I missed my girls."(美人画たちに会いたかったよ。)なんてジョークもまじえてご挨拶くださいました。金融・産業の分野で財を成した方で、ここ十数年は肉筆浮世絵・美人画を中心に収集、厳選された129点を見ることができます。いずれも日本初公開のものばかりで、「あるところにはやはりあるんだな」と思わせてくれる一級品がこれだけの数、一度にみられる機会なんてそうありません。是非見に行きましょう。
肉筆浮世絵って?
北斎や歌麿、写楽と言った版画の浮世絵と違い、絵師が絹や紙に直接描いた(肉筆の)ものを差します。特別な注文を受けた一点もので、版画とはまた違う細部にまで注ぎ込まれた神経質なほど緻密な描きこみはそれはそれは素晴らしいです。普通の距離感で一度、そしてもう一度はぐっと絵に寄って観察したくなるほどです。
菱川師宣、勝川春章、喜多川歌麿、歌川豊国、葛飾北斎、河鍋暁斎といった誰もが知る作家の一点ものがこんなにもシカゴにあるんだという事実に驚くと同時に、確かな目利きとこだわり・センスを持つウェストンさんによって収集され、大事に保管・展示される機会をもっているのは良いことだとも思います。
江戸初期から明治に至るまで時代を追った展示構成になっています。
私は暁斎の「一休禅師地獄太夫図」と小林清親の「頼豪阿闍梨」が特に印象に残っています。
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※上記掲載の写真は全てプレス内覧会時、主催者に許可を得て撮影したものです。
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