【展】≪裸婦図≫重要文化財指定記念 村上華岳 -京都画壇の画家たち展@山種美術館
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2015年10月31日より山種美術館にて開催中の特別展、
「≪裸婦図≫重要文化財指定記念 村上華岳 -京都画壇の画家たち展」
の内覧会へ行ってきました。
ポスターにもなっているのが村上華岳の作品としては2点目、
山種美術館所蔵の「裸婦図」です。
動線で言うと一番最後、第二会場の方に展示があります。
京都市立芸術大学芸術資料館所蔵の下絵と並び展示されるのは16年ぶりの機会。
↑華岳が清浄さを大事に描いたという作品「裸婦図」。
菩薩や観自在菩薩のような清浄さをあらわそうと努めたという。
神仏には性別という概念はありませんよね。
究極の美しさを描くことによって上村松園が描くような、
男目線とは到底思えないような裸婦の絵だなぁと思いました。
聖母のような雰囲気をまとっていて、とっても厳かです。
↑今尾景年、菊池芳文
↑田能村直入「百花」
↑金島桂華「叢」今回一番長く足を止めて見入った作品。
ホロホロ鳥のほっぺが宝石のようなグラデーション。
↑西村五雲の描く動物、好きだったなー!和なのにちょっと洋!
師はあの竹内栖鳳です。
明治36年にオープンした京都市動物園でお披露目された白熊に衝撃を受け、
何度もスケッチを重ねたそうです。
↑上村松園も。この人の描く女性は本当に本当に1mmの隙もないほど美しいです。
プライドを持って、女が描く女を追及されていたのでしょう。
↑丸岡比呂史作「路次の細道」奥様と妹をモデルに描き、
鏡が影で描きこまれています。浮世絵の表現方法を日本画に応用したのだそう。
影ってやっぱり何か「感じ取らせる」奥ゆかしさがありますね。
↑作品としては第一展示室の最後のもの。
でも、部屋に入るとその存在感にふと順路と違う方向に歩いてしまいたくなるかも!?
甲斐庄楠音の「春宵」です。
楠音自身もメイクや着物で絵のモデルに扮し参考にしたというから
描きこまれた存在は単なる太夫と禿ではもはやありません。
男から見た女、画家から見たモデルとしての女、
衣装やメイクで身を整えて技芸を披露しもてなす女…と
24時間・365日いい顔も悪い顔も美しく穏やかに見える女性にもあるんですねぇ。
そう言った積み重ねが少し不気味ともいえる雰囲気を醸しているのかも!?と思いました。
そしていつものおやつ♪
毎回山種美術館の特別展では季節や開催中の展覧会にちなんだオリジナルメニューを展開☆
青山の「菊家」さんとコラボした和菓子がこちら!
左上が千歳。西村五雲が描いた松鶴、その鶴をあらわしています。
実は5種類の中で私が一番好きだったのがこれ。
黒糖風味の大島あんが上品な甘さで本当に美味しい。
右上が紅葉狩り。こちらは上村松園の作品夕照をモチーフにしたもの。
真ん中ははすはな。村上華岳の裸婦図から、
裸婦の傍らに描かれた蓮の花をイメージしているそう。
これも好きだったなぁ。かわいらしい雰囲気も素敵☆
左下は雪けしき。森寛斎の雪中嵐山図から冬の風情を表しているそう。
京都・嵐山を描いた作品です。
最後に右下は朝の香。小野竹喬の晨朝から。
柚子がとっても爽やかでしたよ。
お土産&グッズも充実
↑ふりかえった猫「班猫」も人気グッズ♪
↑私はこの竹内栖鳳パッケージの羊羹が気になりました!
一口サイズでぺろんと食べられるものですよー♪
2015年12月23日までの開催です。ぜひどうぞ。
DJAIKO62
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