DJAIKO62のアート噺

東京都内&京都の美術館で開催中の特別展・アート展について、インスタ記事としてあげたものをまとめています。

【展】パスキン展@パナソニック汐留ミュージアムルオー・ギャラリー

学芸員DJのDJAIKO62です。

 

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J-waveで毎週日曜日朝5時からの生放送「ZAPPAサンデー」と、

毎週土曜日夜8時からの「浅田次郎ライブラリー」のナレーションを担当しています。

ZAPPAサンデーでは「アイコノハナシ」コーナーが好評です。

学芸員の資格を持つDJAIKO62が美術展を自ら見歩いて紹介したり、

最新映画をチェック!一般的な作品案内とは一味違うところをお楽しみください。

Hanakoの音楽ページもたまに書かせていただいています。

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2015/3/29まで開催のパスキン展

パナソニック汐留ミュージアムルオー・ギャラリー に行ってきました!

pascin

↑※内覧会の時に許可をもらって撮影をしています。

パスキンはエコール・ド・パリを代表する画家。

生誕130年を記念して、

ポンピドゥー・センターやヨーロッパの個人蔵のもの、

パリ市立近代美術館から約120点が汐留の地に!

 

エコール・ド・パリの中でも最も成功した画家のひとり。

裕福な家に生まれ、人生=旅と言えるほど、

ウィーン、ミュンヘン、パリ、アメリカ・・・とめぐり、

藤田嗣治やキスリングと親交を深め、

女性や子供の作品がばんばん売れたそうです。

 

絶頂期のパスキンに寄り添う二人の女性。

嫁エルミーヌと、愛人リュシーです。

時代も国も違うので倫理的なことはここではあえてふれませんが(^_^;)

展示されている写真には嫁と愛人が一緒にフレームにおさまっていて、

公認の存在だったそう。

嫁と結婚する8年も前にモデルをしていたリュシーと知り合い、

その10年後に再会して再燃する愛…なんですって。

1920年からリュシーとお付き合いをし、

奥さんやリュシーをたくさんモデルに作品を描いたそうです。

奥さん、辛抱強いですよね。

で、その9年後の1929年に画廊と契約。

このまま求められる絵を描き続けてもいいんだろうか!?

大きな葛藤の中、芸術家としての自由を手離してしまった…そんな風に感じたパスキン、

リュシーとの恋もかなわぬ絶望感やいろんな苦しみの中、

45歳という若さで自ら命を絶っています。 

 pascin_2

 

DJAIKO62、こう思いました。

ふんわりとした雰囲気をまとっていながらも

そういったエピソードを聴きながら見たせいか、

どこかはかなく、さみしく見えた気がします。

モデルでもある愛する存在の妻や愛人との時間は、

おそらく描いている間は自分だけのものだったに違いありません。

でもその時間は限られているし、

描いた作品ですらすぐに人手に渡ってしまう…

そんなところを多感に、さみしいと思っていたのかもしれないなぁと想像しました。

かわいらしさやユーモアがそれゆえグッと引き立つんですよ。

皆さんの目で確かめに行ってみてくださいね。

 

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