【展】菱田春草展@東京国立近代美術館
DJAIKO62です。
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J-waveで毎週日曜日朝5時からの生放送「ZAPPAサンデー」と、
毎週土曜日夜8時からの「浅田次郎ライブラリー」のナレーションを担当しています。
ZAPPAサンデーでは
学芸員の資格を持つアイコがわかりやすい切り口で美術展を自ら取材して紹介したり、
最新映画をチェック!一般的な作品案内ではなくちゃんと自分でレビューをいちからまとめています!
「アイコノハナシコーナー」が好評です。ぜひお聴き下さい。
また、不定期ですがHanakoの音楽ページも書かせていただいています。
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今日は学芸員DJアイコのアートバナシです。
私も美術展に行くのが好きでよく足を運ぶのですが、
圧倒的な存在感を放ち万人を魅了する作品を描くなぁという、
大好きな日本画家が何人かいます。
伊藤若冲、河鍋暁斎、山口華楊、下村観山などなどたくさんいる中の一人が菱田春草です。
今ちょうど菱田春草のテーマ展が竹橋の近代美術館で行われていますが、
近年一般的にもに注目が高まっていますね。
オーラ
春草は36年で亡くなっているんですが、
絵を描いたわずか15年の中でいろんな挑戦をしています。
日本画に特徴的な輪郭の線を工夫したり、
その線を目立たなくしてみたり、
さらには「朦朧体」といって、
輪郭線を描かずにふんわりとぼかす画法も確立しました。
これがすごい。
普通の黒猫ちゃんが、なにか神々しいような、オーラをまとっているように見える。
しっかりと画家目線でどこにでもいる日常の風景を
「自分が捉えた描写する対象」として格上げしたような存在感が加わるんです。
菱田春草に関しては、
猫であればふとした瞬間をとらえたコミカルなポーズからすました表情のものまで、
さらに木々や自然の移ろい、
物語のワンシーンを描いたものは、
悲しみに打ちひしがれる女性たちの
ざわざわと話す声、安堵、不安、涙をぬぐう様子などが今にも聞こえてきそうなもの、
お軸や屏風とみるものをつなぐ不思議な空気を感じられます。
オーラ、という一言につきるんですが、
見る機会をぜひもっていただきたいなぁと思いピックアップしました。
菱田春草生誕140年と言う節目に実現した大回顧展です。
公式サイトはこちら→http://shunso2014.jp/
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