【展】Felix Vallotton Le feu sous la glace ヴァロットン 冷たい炎の画家展@三菱一号館美術館
DJAIKO62です。
三菱一号館美術館で開催中、
「冷たい炎の画家 ヴァロットン展」に行ってきました。
冷たい炎の画家?ヴァロットン?
ヴァロットンと聴いてもピン!と作品が思い浮かばない人の方が多いと思います。
今回、日本でヴァロットンがフィーチャーされる展覧会は初めてだそうで、
オルセー美術館と、ヴァロットン財団が監修し、
フランスのグラン・パレからオランダのゴッホ美術館を巡回、
そしてヴァロットンの故郷スイスと日本の国交樹立150年という今年、
三菱一号館美術館でこの回顧展がかなったという機会です。
↑館内ですが、内覧会にて許可をいただいたうえで撮影しています。
サスペンスドラマ
19世紀末に活躍をしたヴァロットンの絵は、
語弊を恐れずに言うと、サスペンスの一コマ、そんな感じがします。
モダンで、妖艶で、平静を装った人の表情に隠された闇、たくらみだとか、心の影の部分、
サスペンスだと解決のヒントになるようなパズルのピースが一瞬垣間見えた…
その瞬間を切り取っているようで、
絵とタイトルから、
見る人の心の中に物語を駆り立ててくれるような存在感がありました。
木版画 アンティミテ
油彩など合わせて約120点を見ることができるんですが、
三菱一号館美術館が所蔵している「アンティミテ」が、私は印象に残りました。
「親密さ」を意味するその木版画の連作は、
映画の予告編のようなハラハラドキドキとした一瞬、
覗き見しているような雰囲気や余韻をやはり絶妙に切り取った感があって、
非常に絵としては黒と白でシンプルなんですが、
ヴァロットンの視点、目線というものが、
油絵よりも如実にわかるんじゃないかなという作品でした。
また、木版画の版木を処分してしまっているんですが、
これは、部数限定を証明するためのものなんだそうで
その証明として版木の一部分ずつを切り取りレイアウトしなおして刷られたものが
これまたポスターのようで素晴らしい。
デザイン・レイアウトのセンスもずば抜けていたんだなぁと感じます。
「ヴァロットン 冷たい炎の画家展」は
2014年9月23日まで三菱一号館美術館で開催です。
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