DJAIKO62のアート噺

東京都内&京都の美術館で開催中の特別展・アート展について、インスタ記事としてあげたものをまとめています。

重要文化財指定記念特別展「鈴木其一・夏秋渓流図屏風」 2021年11月3日〜12月19日 根津美術館

アートのいろはをお届けしている、

DJAIKO62のアート噺!

今回は表参道の根津美術館です。

通えば通うほど所蔵品を軸に

周辺美術への理解もじわじわと深まるのを感じる美術館です。インスタ記事としてアップしていますので、よかったらリンクツリー(DJAIKO62 | Linktree)からフォローしてください。

 

重要文化財指定記念特別展「鈴木其一・夏秋渓流図屏風」
2021年11月3日〜12月19日
根津美術館

 

タイトルにもあるように、根津美術館所蔵の鈴木其一《夏秋渓流図屏風》が重要文化財指定されたのが2020年。それを記念し企画された特別展です。

《夏秋渓流図屏風》は高精細の動画から切り取ったかのような躍動感を感じる画面と、その所々に見られるデフォルメされた表現の共存が面白く、鈴木其一最大の異色作にして代表作とされています。超さりげない蝉の姿も探してみてください。

師であり江戸琳派の祖・酒井抱一が持つ、尾形光琳のイメージを反映させた《青楓朱楓図屏風》、その光琳が学んだという説がある山本素軒の作品、応挙の描く8曲1双の絶筆《保津川図屏風》をはじめ、様々なアプローチで其一が《夏秋渓流図屏風》に辿り着くまでを推理・考察していてとても面白いです。本物を見比べながらとは贅沢なことです。

また、章をわけて鈴木其一の画業を多くの作品と共に辿るんですが、個人蔵で展覧会初公開となる作品も多く見られる貴重な機会です。写真9枚目にもある《秋草・月に波図屏風》は独立した展示ケースに。透ける感じも計算された美しい作品です。ぜひその情緒も楽しんでください。

《昇龍図》《寿老・大黒・恵比寿図》も縁起のいいテーマの絵で好きでしたし、扇面もきれいでしたね。葉が色づく秋に季節外れの花を咲かせる桜を描いているという返咲(かえりざき)という着眼点にも繊細な感性を感じました。

本当に良い時間でした。おすすめの特別展です。

庭園の紅葉も少し始まっているようです。都心にいることを一瞬忘れてしまうほど広大で本格的な庭園です。散策時間もプラスで予定されてはいかがでしょうか?

・12月7日〜12月19日には展示期間限定で酒井抱一の《夏秋草図屏風》東京国立博物館蔵が見られます。

・オンラインでの日時指定制です。お出かけ前に公式サイトを念の為ご確認ください。

2枚目:鈴木其一《夏秋渓流図屏風》日本・江戸時代 19世紀 根津美術館
3枚目:酒井抱一《青楓朱楓図屏風》日本・江戸時代 文政元年(1818)個人蔵
4枚目:重要文化財 円山応挙保津川図屏風》日本・江戸時代 寛政7年(1795)株式会社千總蔵
5枚目:山本素軒《花木渓流図屏風》日本・江戸時代 17〜18世紀 個人蔵
6枚目:鈴木其一《三十六歌仙・檜図屏風》(部分)日本・江戸時代 天保6年(1835)個人蔵
7枚目:右→鈴木其一《桜花返咲図扇面》日本・江戸時代 19世紀 細見美術館
左→鈴木其一《桜・銀杏図扇》日本・江戸時代 19世紀 個人蔵
8枚目:鈴木其一《寿老・大黒・恵比寿図》日本・江戸時代 19世紀 個人蔵
9枚目:手前→鈴木其一《秋草・波に月図屏風》日本・江戸時代 19世紀 個人蔵
10枚目:鈴木其一《昇龍図》日本・江戸時代 19世紀 個人蔵 

 

・写真は内覧会時に申請・許可を得て撮影しています。掲載時のルールもありますので、転用・転載などの無断使用、リポストなどは申し訳ありませんが全てお断りしています。最近レイアウト写真として勝手に使用し、アカウントのみテキスト部分に表記をしている投稿がありましたが、そういったものもNGです。インスタグラムの投稿、もしくはこちらのブログ自体をご覧いただけるようにストーリーやSNSでシェアして下さい。

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